
のぐちやの歴史
ストーリー
のぐちやの歴史 〜地域とともに歩んだ約100年〜
東京都板橋区赤塚で、のぐちやは約100年にわたり地域に根ざしながらパンを届けてきました。
私たちの始まりは、1927年(昭和2年)、赤塚の地で営んだ立ち飲み屋からでした。当時、地域の方々が気軽に立ち寄れる場所としてお酒やつまみを提供し、笑顔と活気があふれる場所だったと伝えられています。
時代が変わる中で、立ち飲み屋は雑貨屋・食品店へと形を変えていきました。金物やはがき、駄菓子や食品など、生活に必要なものを何でも揃える“便利屋”のような存在として、地域の方々の暮らしに寄り添い続けてきました。パンや牛乳、日用品を求めて訪れるお客様と交わす会話が、当時ののぐちやの日常風景でした。
そして昭和55年頃、私たちはベーカリー主体のお店に舵を切りました。町のコンビニ的役割から、毎日の食卓を彩る「パンづくり」に力を注ぎ、焼きたてのパンの香りで地域の朝を迎える店へと進化しました。
パン屋となってからも、私たちは「変わらないために変わり続ける」ことを大切にしてきました。食パンや惣菜パン、菓子パンといった日常のパンはもちろん、季節ごとの新商品や、地域のイベントに合わせたパンを作るなど、地域の声に耳を傾けながら、新しい挑戦を重ねてきました。
現在の店主は4代目の松戸淳哉です。
松戸は、「パンを通じて地域の人々を笑顔にしたい」という思いを胸に、チャレンジ精神を大切にしながら日々のパンづくりに取り組んでいます。その想いを象徴する取り組みの一つが、2019年のラグビーワールドカップの際に発売した「ラグビーボールパン」です。
地域のラグビーファンの声をきっかけに、直径約30cmの実物大のラグビーボール型パンをわずか3日で試作・発売し、地域のニュースにも取り上げられました。「地域の人の声に応え、すぐに形にする」。のぐちやらしいスピード感と柔軟さを活かしながら、パンを通じて地域に笑顔と驚きを届けられたことは、私たちの誇りのひとつです。
創業から約100年。立ち飲み屋、雑貨屋、地域密着のコンビニ的存在、そして現在のパン屋へと変化を重ねながらも、のぐちやが大切にしてきたのは「地域の人々の暮らしを支えたい」という想いです。
お子さまからお年寄りまで、毎日でも通いたくなるパン屋であること。日々の食卓の一品として、少しでもほっとする時間を提供すること。これからも私たちは、その想いを胸に一つひとつのパンを丁寧に焼き上げてまいります。
のぐちやのパンを通じて、少しでも皆さまの笑顔を増やせるように。
これまでも、これからも。
私たちは、赤塚の地で地域の皆さまとともに歩み続けます。